2015年8月12日水曜日

現役通訳者によるお役立ち英語表現【43】

1. 【on a light note】軽い調子で
例)The book closes on a light note.(その本は軽い調子でエンディングを迎える)

2. 【tough cookie】手ごわい相手
例)Ayumi is a tough cookie. (森田あゆみ選手は手ごわいプレーヤーだ)

今日は上の2つを取り上げました。機会があれば使ってみて、自分のものにしてみましょう。

最初の表現は色々応用が利きます。"on a different note"とすれば「話は変わりますが」、"on a final note"にすれば「最後になりますが」。色々組み合わせてみると面白いです。2つ目の表現は、女子テニス界の女王セリーナ・ウィリアムズ選手が日本の森田あゆみ選手と対戦した後のインタビューで耳にしたものです。直訳すれば「硬いクッキー」ですが、割れにくいことから「手ごわい」といった意味になったのでしょう。

 
孫引きになりますが、言語学者のカチルは、英語を3種に分類しているそうです。第1グループは母語として話されている英語(@英国、米国など)、第2グループは第二言語として話されている英語(@インド、シンガポールなど旧植民地国など)、第3グループは外国語として学習される英語(@日本、中国、ギリシャなど)です。そしてカチルは、この3グループ間に優劣はない、としています。(鳥飼玖美子「小学校英語教育―異文化コミュニケーションの視点から」大津由紀雄(編著)『小学校の英語教育は必要か』2004年、慶応義塾大学出版会)

巷では、英語を母語とする人のような発音で話すのがよい、といった風潮がありますが、カチルの主張に基づけば、日本人はもっと「日本人的発音」に自信を持っていいようです。「日本語英語」といった揶揄はやめて、いわゆるカタカナ英語でも中身ある発言を自信を持ってする―そんな英語が評価される方向にそろそろシフトしてもいい時期が来ているように感じています。

(まぐまぐメルマガ「英語で身を立てる方法 vol.212」を改稿)

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