2015年7月6日月曜日

現役通訳者によるお役立ち英語表現【25】

1. 【theater】戦域
例)The place was a theater of WWI. (その土地は第一次世界大戦の戦場だった)

2. 【heavy hand】締めつけ
例)The ruler ruled the country with a heavy hand. (統治者は専制政治を敷いた)

今日は上の2つを取り上げました。機会があれば使ってみて、自分のものにしてみましょう。

Theaterというとつい「映画館」を思い浮かべてしまいますが、「戦域」という 意味もあるんですよね。ほかにも「階段教室」(確かに映画館みたいですよね)や「劇作品」といったような意味もありますので、気になる方は辞書を確認してみてください。芋づる式勉強法も英語学習には役立ちます。


第17回で、機械が翻訳者や通訳者の仕事を奪う可能性はない、と述べましたが、元同時通訳者で、現在大学で教鞭をとっている鳥飼玖美子さんも同様のことをおっしゃっていました(『異文化をこえる英語 日本人はなぜ話せないか』1996年、丸善)。以下に引用したいと思います。

「コンピューターが発達して自動翻訳機械ができたら、通訳者は失業するんじゃないですか?とまじめに心配してくれた人がかつていたが、とんでもない。機械での翻訳には限界があるということがわかって(そんなことは通訳者は皆、最初から知っていた)、通訳者の需要は減るどころか、ますます増えている。言語というものはすぐれて人間的なものであり、外国語学習も人間的要素こそがもっとも重要なのである。」(pp. 151-152)

また社会学者の上野千鶴子さんも翻訳の問題に関して「テクノロジーは合理的だが言語は非合理的である。それをニューメディアが解決してくれることなどなそうだ。」とおっしゃっています(『国際円卓議論・本の未来』1999年、大日本印刷株式会社ICC本部)。


「あの」鳥飼さんや上野さんも同じようなことを言っているということは、機械が翻訳者や通訳者の仕事を奪う可能性はない、と考えてもいいかも知れませんが、ご発言はともに1990年代後半。テクノロジーがさらに進歩した2015年、今どのようにこの問題を考えていらっしゃるのか、お二人に聞いてみたい気がしています。
(まぐまぐメルマガ「英語で身を立てる方法 vol.189」を改稿) 

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