2015年7月28日火曜日

現役通訳者によるお役立ち英語表現【34】

1. 【firebrand】扇動者
例)The dictator is spreading firebrand politics to the public.(その暴君は国民に扇動政治を広めている)

2. 【out of touch】現実を把握していない
例)She was out of touch with the news. (彼女はそのニュースを知らなかった)

今日は上の2つを取り上げました。機会があれば使ってみて、自分のものにしてみましょう。


敬愛する村上春樹さんは、あるエッセイで誤訳について述べていて、「もしそれが『誤訳』であるのなら、僕は進んでその『誤訳』を背負って、それに殉じてもいいとさえ思っている」とおっしゃっています(「俺と僕と私」『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』、新潮文庫、p. 300)。

やはり村上さんぐらいの一流の翻訳家ともなると「誤訳とともに殉死する」くらいの度胸が必要なのですね。ところで気になるのが、村上さんが「誤訳」と、誤訳の文字を鍵括弧に入れている点です。英語は色々な日本語に翻訳することができ、翻訳者が100人いれば100通りの訳が生まれます。だとしたらいったいどこまでが「正しい翻訳」で、どこからが「誤訳」なのでしょうか。これは簡単には解けない難問のような気がしています。
(まぐまぐメルマガ「英語で身を立てる方法 vol.202」を改稿)

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